先週の土曜日、まちなか交流センターで「三陸と山田の海を学ぶジオ講座」が開かれましたので行ってきました。
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講師は東京大学大気海洋研究所 国際沿岸海洋研究センターの北川貴士准教授と、福岡拓也特任研究員のお二人です。


まずは北川先生のお話で、三陸の海、魚、漁業についてです。
知っているようで知られていない海の世界、お話を聞いて初めて知ったのですが海中ではGPSが使えないそうです。
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電波も光も届かない海底がいかに未知の世界か、どうして海水は塩辛いか、親潮黒潮について、岩手の漁業と最近の海の変化と、多岐にわたって分かりやすくお話してくれました。

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岩手ではメジャーである定置網漁業が実は国内では1割くらいなのだそうです。また牡蠣やワカメの養殖には魚の養殖と違って餌を与える必要がないため海を汚さないなど、環境に負担の少ない手法です。
岩手の漁業は「追う」よりも「待ち」の漁業。海が豊かだからこそ生まれた特色なのだなと思いました。




続いて福岡先生の三陸ウミガメ研究記のお話です。
生息地は暖かい海のはずのウミガメ。三陸の冷たい海で見かける理由は…?
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実は定置網にけっこうかかるウミガメ。
バイオロギング(生き物に小さな記録計やカメラを取り付けて一定期間観察すること)で調査した結果、夏になると南からはるばるやってきて、クラゲやカニ、海藻などを食べているのだそう。

上でもありましたが、海の中は電波が通りません。陸ではなかなかの精度を誇る天気予報も、観測点が少ないため海ではまだまだの現状。けれどもウミガメは息継ぎのために海面に顔を出すため、定期的に海中の情報を送れ、海の天気予測の観測点になりうるのでは?とのお話。夢が広がります(*^-^*)
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どちらがアカウミガでアオウミガメかな?


東京大学大気海洋研究所 国際沿岸海洋研究センターは大槌町にあります。
来月には海洋科学研究展示・資料館として「おおつち海の勉強室」がオープンします。ぜひお越しください。
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最後にワークショップです。「海藻おしば」でしおりを作ります。指導は鯨と海の科学館の道又さんです。
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しおりの作り方の他に、生物としての海藻について。海「藻」と海「草」の違いや普段食べるワカメや海苔、褐色か紅色か、なぜそうなのか、などなど教えていただきました。

これらの海藻でしおりを作ります。
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完成しました。センスについては問わないでください。
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どのお話も分かりやすく、面白く、知らないことがたくさんあるのだな、と改めて感動しました。



今度の土曜日(3月27日)には「霞露ヶ岳ジオトレッキング」があります。
内容:霞露ヶ岳登山と植生などについての説明
申込期限:は24日(水)までです。
申込先:町水産商工課 観光振興係(内線224)

興味のある方はぜひどうぞ(^^)/
※6時間ほど山道を歩ける事が申込条件となっています。

(和)